1992年3月、米イーストマン・コダック、富士フィルム、キヤノンニコン、ミノルタの計5社が、次世代写真システムの開発を発表した。その内容は当時殆ど公にされぬまま1996年2月、各メーカーより次々とその内容が明らかにされた。とまあ詳しい説明はやはりメーカーさんの技術情報を読んだ方がはやいですね。概要を知りたい方はこちらへ。(FUJIFILM)
現状では、面倒で余計なコストのかかる物だ。という判断です。少なくとも写真の画質は従来と同等かそれ以下です。現在一般ユーザーに使われているフィルムは35ミリフィルムと呼ばれる物です。APSのウリ文句の一つに「コンパクトになって持ち運び、整理に便利」とありますが、裏を返せばフィルムサイズが小さくなったということです。フィルム画像の面積が小さくなったということは、35ミリと同等の引伸し作業をすれば画質は劣るはずです。この問題を各メーカーはどう説明しているかと言うと、「APSに採用されている感材は従来の物より性能がよくなっているので35ミリフィルムと比較しても遜色ない」と言っているわけです。しかし同等の感材技術を35ミリフィルムにも適用すればサイズの面で明らかに35ミリに軍配があがるはずです。逆に、今までハーフサイズやワンテン(110)サイズで満足していたユーザーには十分でしょう。
それからユーザーがネガを直接見れないという不便な面があります。ネガを直接見ないと納得できないお客様はもちろん、一般のユーザーでも不便を感じることは多いかもしれません。APSフィルムをDPEに出すと、インデックスプリントというフィルム1本全コマの画像が1枚のプリントに納められたものが同時プリントと一緒にユーザーに渡されます(要するにベタ焼きのようなもの)。メーカー側はこれによってネガをみていちいち焼き増しネガを選ばなくて良くなった。という利便性を謳っていますが、そのインデックスプリントがなければ(なくしてしまうと)もう一度、インデックスプリントを依頼せねばならず、かえって面倒なことになりかねません。今までユーザーはネガだけを保存していれば良かったのに、今度はインデックスプリントとネガ(ちなみにAPSではネガはフィルムのパトローネに入ったままでユーザーの元へ返ってくる)を保存せねばならず、非常に煩雑になってしまいます。更なる発展をメーカーサイドが望んでいるなら如何にして磁気情報を活用したサービスが展開できるかにかかっていると思います。これを使わなければ、あまり意味はないと思います。
たしかに便利なようで便利でないようで、という感触ですが間違いなく普及します。それはレンズ付フィルム(使い捨てカメラ)に組み込まれているからです。各メーカーは観光地などで積極的に売っているようですから、おそらくレンズ付カメラの大半はすぐにAPSになるでしょう。外観からはAPSのマークが印刷されているくらいで、ほとんど今までのレンズ付フィルムと変わりありませんから、ユーザーは全く意識しないうちにAPSを使うことになると思います。ただ、現状では即日仕上げなどに対応できるDPE店は殆どないでしょう。プリント料もしばらくは若干高めの設定で移行していくようですから、ユーザーがどう反応するかによって普及の速度は変化するものと思います。
さらに付け加えれば、APSはフィルムが小さくなっただけではなく様様な特徴があります。フィルムの小ささ以外の新しい要素は使い捨てカメラには反映されていないのです。だから、本当の意味でAPSの機能を使い切るカメラやシステムが普及しなければあまり意味のないフォーマットと言えると思います。
なくなりません。これだけ普及してしまっているものがなくなるわけがありません。ご心配なく。ただし、近い未来にデジタルカメラが普及しはじめれば状況は変わるかも知れません。まあそうなればAPSも危ない訳ですが。私個人の考えではそれでも現行のシステムは生き残っていくだろうと思います。
この話題は随時書き加えていきます
<追記 1996.10.02>
先日、とある集配系ラボの方と話しました。APSの比率は現在、約7%という数字になったそうです。この数字多いと見るか、少ないと見るか。「通常の35ミリとの混在で7%なら凄いじゃないか」という声もあるのですが、35ミリのフィルムというのは多くのミニラボ設置店にて処理されています。これらのミニラボ店でのAPS対応はポツポツという感じで、かなり少数でほとんどが外注に頼っていると思われるのです。よって必然的に集配系の大きなラボには、ミニラボ店で処理できない全てのAPSが持ち込まれます。これがパーセンテージを上げているのです。
私は上の方で「間違いなく普及します」と叫びましたが、「やっぱり駄目だと思う」に1票を投じたいと思います。確かに少しずつ伸びているのですが、この勢いはどこかで止まります。もっと劇的に勢いがなければ、もしかしたら無くなってしまうのではないかとさえ感じます。事実、私の周辺の写真屋さんは期限切れを恐れてAPSフィルムの返品をはじめました。ウチも返品しようと思ってます。ここ1カ月でAPSのフィルムは1本しか売れてません。
なぜ写真屋がAPSを積極的に売り込まないか? ミニラボを導入していない店では違う状況かもしれませんが、答えは自店のミニラボ機で処理できないからです。いまのところ何百万もかけて対応するほどのマーケットじゃないのです。悪循環ですね。
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